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タイヤワックスのデメリット【整備士のわたしがオススメしない理由と…】

タイヤワックスをかけると、タイヤが黒光りしてシャキッとするからいいよね

 

見栄えが良くなることから、タイヤワックスを愛用している人も多いはず。

でもちょっと待て!

 

  • 見栄えが良くなっって理由だけでタイヤワックスって使っていいものなの?
  • メリットばかりではなく、デメリットも理解していますか?

 

今回は、そんなタイヤワックスのデメリットと、個人的にオススメしない理由について解説します。

【※整備士として日頃から感じていることに関しては、主観的に解説している部分もあるのでご了承ください。】

目次

タイヤワックスを使うことのデメリット

クルマなんて自己満足!

タイヤワックスも、わたし個人は好きではありませんが使う使わないはそのひとの自由です。

 

ヒロ
ヒロ

ただ、デメリットがあることは理解しておきましょう

 

タイヤの劣化が早まりひび割れ【バーストの危険も!】

タイヤワックスを塗っているクルマは、何もしないでふつうに使用しているよりもタイヤの劣化が早いクルマが多いです。

これは、日頃からクルマを整備していて感じていることです。

 

論より証拠。

つい最近も、そのような車両の点検をしたので写真をお見せしましょう。

 

写真を撮影したのは2020年9月、タイヤの製造年月日は2017年の31週目なので、ほぼ丸3年です。

 

同じ車両の別のタイヤで、もう少しアップで見てみましょう。

 

 

タイヤの角(ショルダー部)のひび割れがかなり目立ちますね。

このクルマは、タイヤワックスをべったりと塗ってあるクルマです。

 

ちなみにトレッド面(タイヤが路面と設置する面)には、特に大きなひび割れは見受けられません。

なんだか不釣り合いに思いますが、それこそがタイヤワックスが原因でショルダー部のひび割れが発生してることの証明でもあります。

 

 

また、タイヤのひび割れは最悪の場合、『バースト』というタイヤが破裂する大きな原因のひとつになります。

ひび割れ部が不可に耐え切れずに裂けてしまいます。

走行中のバースト(パンク)は、それがフロントタイヤであった場合は、いきなりハンドルが取られてコントロールできなくなるなど、かなり危険な状態に陥ります。

 

 

ベタベタするのでタイヤに汚れが付着する

タイヤワックスの成分がタイヤに付着した状態は、表面がノリのようにベタベタします。

よって使用過程において、汚れを寄せ付ける原因となってしまします。

 

タイヤをきれいに洗うわけでもなく、タイヤワックスをとにかく塗りたぐるようなひとは、とくにこの状態が酷いです。

汚れが付着した上から、さらにタイヤをコーティングするかたちになるので、洗ってもなかなか簡単にキレイにやりづらくなっています。

 

ヒロ
ヒロ

これが、整備士的には手やツナギが汚れる原因となるのでけっこう煩わしいです

 

ちなみに、タイヤワックスベタベタのクルマを洗車機にとおすと、ブラシにタイヤワックスの成分がついてしまします。

すると、その後に洗車機にとおすクルマのボディ側面を洗うときに、その汚れたブラシが当たることになるので、黒いスジがボディに付着してしまったりするんです。

 

油分だけでなく汚れも含んだ黒いスジは、意外と頑固で取るのが大変です。

こうしたことから、個人の主観がおおいに入ってしましますが、タイヤワックスが嫌いなんです(笑)

 

とくに油性のタイヤワックスはNG!

先日参加した別のタイヤメーカーのスタッドレスタイヤ試乗会でも合間にチャンスがあったので同じ質問をぶつけてみたところ、色々教えてくださいました。

 

Q.タイヤワックスがひび割れの原因になるってホントですか?

A.「水洗いだけ」が一番いいんですが、水性なら問題ないですよ。油性は駄目ですね。

 

 

Q.油性の何がいけないんですか?

A.タイヤには劣化防止剤が配合されているんですが、油性物質を塗布すると反応した中の劣化防止剤(油性)がどんどん外に出てきてしまって、早期にゴムが劣化してひび割れの原因になってしまうんです。

 

 

Q.水性なら問題ないということですね?

A.   タイヤワックス以外にもひび割れの原因はあるのでそれらに注意して貰えば水性ワックスなら問題ないですよ。


引用元:東四国スバル株式会社ブログ

 

とあるディーラースタッフがタイヤメーカーさんに問い合わせた内容の引用です。

やはり、タイヤワックスがひび割れの要因になってしまうことは間違いありません。

 

しかし、注釈があり『油性の場合』となっています。

 

ヒロ
ヒロ

油性のタイヤワックスは、タイヤに含まれる劣化防止剤との相性が良くないようですね

 

これこそまさに、わたし自身がタイヤワックスを一切使わないポイントであり、他人にもオススメしない要因たるところです。

ただし、水性のタイヤワックスではこの限りではありません。

 

タイヤメーカー公認のタイヤワックス⁉オススメは水性タイプ

もし、どうしてもタイヤワックスを塗りたいのであれば水性で…

といいたいところですが油性タイプと比較してのデメリットがあります。

 

  • 耐久性が低いので、頻繁な施工が必要
  • 油性ほどの艶は出にくい
  • 値段が高い

 

加えて、なんだかんだ塗布することでベタベタ感はでます。

全てを兼ね備えた万能薬とはいかず、やはり気になる点はいくつかあります。

 

とはいえ、タイヤそのものを大きく劣化させて、ダメージを与えてしまうことはないでしょう。

その証拠になんと、タイヤメーカー『ブリジストン』が販売しているタイヤワックスがあるのですが、これは水性(シリコーン性)です。

 

 

タイヤメーカーのお墨付きであれば、安心できそうですね。

どうやら油性タイプとは異なり、タイヤを保護する役割もあるそうです。

 

まとめ【タイヤワックスのデメリット】

この記事を日をまたぎ執筆しているなか、仕事終わりに自分のクルマのタイヤの空気圧をチェックしながら、タイヤを見ながら考えました。

 

「う~ん、いままではタイヤワックスなんて一切、手を出したことなかったけどタイヤは艶がある方がいいのかもなぁ…」

「身をもって水性タイプのもので、どうなるか体感してみようか…」

 

タイヤワックスのデメリットをみなさんに伝えてきたはずなのに、なぜか使ってみたくなってしまったという不思議(笑)

しかし、大切なタイヤの劣化を促進してしまうのは絶対に避けたいです。

 

だからこそ、世界のブリジストンが出してるタイヤワックスとなれば、その点はきっと問題ないのだろうと一方的に信じています。

買うか買わないか、いま一度一晩寝て考えてみたいと思います。

 

この記事を書いた人

元某国産ディーラー→現在は高級欧州車ディーラーの現役自動車整備士。
合格率3%とも言われるメーカー最上位資格を取得。

整備の技術・知識を競う全国大会にも会社代表で出場するなど、整備士としてやることはやりきってきました。

それらを活かしたカーライフに役立つ知識や、ライフスタイルに関する情報を発信しています。

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