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バッテリーが高い?アイドリングストップって必要?燃費は?わかりやすく教えて!

自動車の長い歴史においてまだまだ真新しい機構でありながら、すでにあたりまえの装備として世のなかに浸透している【アイドリングストップ】

機能そのものがどんなものか分かっていても、その必要性や燃費などを含めてわからないことがまだまだ多いのではないでしょうか。

標準装備の車種もあれば、オプション装備の車種もあるので、とくに新車の購入を考えているかたは、機能そのもののメリット・デメリットをよくわからないまま、クルマという高額な買い物をしたくないですよね。

ここでは、そんなあなたにアイドリングストップ車についてご理解していただけるように、現役の整備士であるわたしがしっかりと解説していきます。

目次

アイドリングストップ用バッテリーはノーマルのものより高い

いざ、クルマを購入してから驚かれるお客さまも多いのが、「バッテリー高すぎない?」問題です。

アイドリングストップ用バッテリーはどれくらい高いの?

バッテリーの定価はあってないようなものです。

同じバッテリーであっても購入するお店の違いだけでなく、実店舗で買うのかネットで買うのかによっても金額は大きく異なります。

もちろん、さまざまなメーカーのものがあって、それぞれに良し悪しと金額の差があります。

では、アイドリングストップ用のバッテリーはどれくらい高いのでしょうか。

おおむね、アイドリングストップ機能のないクルマ用の従来型バッテリーと比較すると、2倍〜の違いがあります。

もちろん高額なのは、アイドリングストップ用のバッテリーのほうです。

 
バッテリーが高いぶん、アイドリングストップがついていても損してる!!といった声が、ネット上では多く見受けられますが果たして本当でしょうか?最後の『まとめ』で、実際のところどうなのか計算してみているのでお楽しみに。


ちなみに、バッテリー本体を買うならば、間違いなくネットで購入するのが1番、費用を安く抑えられるでしょう。

ただし、バッテリーには

 

  • 容量
  • サイズ
  • 端子の向き・サイズ

 

があり、間違ったものを選ぶと車両に不具合が発生したり、そもそも装着できないこともあります。

クルマに対する知識がないのであれば、そういったリスクのあるネットでの購入は避けたほうがよいでしょう。

アイドリングストップ用バッテリーが高い理由は?

アイドリングストップはバッテリーに大きな負担がかかります。

その理由は、バッテリーの電気をもっとも多く使うのはエンジンを始動するときだからです。

アイドリングストップのたびに、たくさんの電気が必要となるので、バッテリーへの充電も短時間でたくさんできるシステムにする必要があります。

また、最近のクルマは燃費をよくするために発電・充電制御により、主に減速時に充電をおこなうようになっています。

これらのようなバッテリーにとって過酷な環境は、従来のクルマにはなかったものです。

これらをまとめると、

 

シビアな環境に対応するため、アイドリングストップ用バッテリーは充放電の受け入れ性能が高くないといけない

 


ということになります。

この性能を高めるためには、バッテリーの内部構造からの見直しが必要でした。

細かい説明はここでは省略しますが、簡潔に説明すると、アイドリングストップ用にふつうのバッテリーよりも凝った内部構造を持った分、当然価格も高くなってしまうという理解で間違いないでしょう。

 

粗悪なバッテリーで不具合発生【体験談】

ヒロ
ヒロ

これはわたしが仕事をしていて実際に体験した話です。



エンジンチェックランプが点灯してアイドリングストップしなくなったので、点検してほしいとお客さまがご入庫されました。

診断の結果、原因はバッテリーにあることがわかりました。

しかし、バッテリーは半年前に大手カー用品店(誰もが知ってるカー用品です)で、そのカー用品店オリジナルブランドのバッテリーを使用して交換したばかりです。

説明しても、お客さまはご納得されない様子でしたがバッテリーを純正品で交換後は、しっかり不具合は解消されその後の経過も順調です。


実は同様の不具合は1台だけでなく、何度か違う車種でも同様の不具合が発生し、いずれも某大手カー用品店オリジナルブランドのバッテリーが使われていました。

バッテリーにたまたま当たり外れがあったのか?…までは定かではありませんが、カー用品店のスタッフは「新品なのに、そんなこと考えられない」とおっしゃっていたようです。

ただ、結果を見てもバッテリーが原因であったことは間違いのない事実ですし、当店だけでも不具合の発生件数は、1シーズンで1台や2台の話ではないので、もしほかの地域でも頻発しているのであれば、問題なのでは?…と思うのですが、いかがなものでしょう。

 

このように決して安価なバッテリーではなくても、その管理状態やクオリティによっては粗悪品を手にしてしまうこともあります。

 

こうしたトラブルで損をすることがないように、必ずバッテリー購入したことを証明する明細書および保証書は保管するようにしておきましょう。

 

アイドリングストップ用バッテリーの特徴

アイドリングストップ用バッテリーの特徴を解説します。

アイドリングストップ用バッテリーは充放電の受け入れ性能が高

先ほどすでに解説しましたが、アイドリングストップ機能のシビアな使用条件に対応するために、アイドリングストップ用のバッテリーはひんぱんな充放電の受け入れに対する性能が高いです。

もちろんこの性能は、通常のバッテリーとは異なります。

もし、アイドリングストップ車に通常のバッテリーを装着するとどうなるか、カオスバッテリーで有名なパナソニックの企画部 松本部長はメディアのインタビューで以下のように答えています。

 


質問者:IS車に専用でないバッテリーを搭載するとどうなりますか。

松本氏:使用条件にもよりますが、およそ半年も使うとバッテリーが上がってしまうでしょう。内部の劣化も通常より進んでいるので、充電しても使えない可能性もでてきます。逆に標準車にIS車専用のバッテリーを搭載すると、すぐに充電されてしまうので常に過充電の状態で使うことになり、これもよくありません。

 

 

アイドリングストップ用バッテリーはかなり重い

内部構造の異なるアイドリングストップ用バッテリーは、通常のバッテリーと比べてかなり重たいです。

参考までにパナソニック製のバッテリーで比較してみましょう。

 

種類 サイズ 重量【kg】
カオス 100D23 15.6
サークラ【アイドリングストップ用】 Q100 18.0
カオス【アイドリングストップ用】 Q100 17.5

 

アイドリングストップ用バッテリーはノーマルバッテリーと比べて2.0~2.5kg重たいことがわかります。

 

ヒロ
ヒロ

たかがそんなんもの?・・・と思われるかもしれませんが、実際にバッテリー交換の作業のときに持ち上げると、ノーマルバッテリーのときと比べて、びっくりするくらい重たいです。

 

ちなみに、クルマ好き界隈で人気のパナソニックのカオスバッテリーはこちら。

値段も高すぎず、安心のパナソニック製品です。わたしもバッテリー交換のときはお世話になるつもりです。

 

 

走行距離が多くてもバッテリーは劣化する

あなたは、バッテリーって毎日クルマに乗っていて、しかも長距離移動が多ければ長持ちすると思っていませんか?

正解です!!

わたしも、以前乗っていたクルマは手放すまでの【7年間11万km】バッテリーは未交換、しかもクルマを中古で購入したときにすでについていたバッテリーなので、実際にはもっと長距離・長期間使っていたことになります。

これは、エンジンを始動するときにバッテリーの電気をたくさん使っても、長距離走行により十分な充電がされるからです。

しかし、これはノーマルバッテリーでの話で、アイドリングストップ用バッテリーには当てはまりません。

さきほどからも解説しているとおり、アイドリングストップ機能はバッテリーにとって負荷の大きいシステムです。

 

長距離走行する=アイドリングストップ回数が必然的に増える

 

いくら、シビアな環境に対応したアイドリングストップ用バッテリーといえども、アイドリングストップが負担であることにかわりはありません。

走行距離が増えると、それにともなってアイドリングストップ回数が増えるごとに充放電を繰り返すことになり、バッテリーはかならず劣化していきます。

わたしの勤めるメーカーのクルマは年間走行距離の多いユーザーでも、おおむね10万kmまでに一回はバッテリーを交換する必要が出てきます。

仮に、10万km乗るのにたった2年しか経過してなくても、バッテリーは劣化しているので交換しなければいけません。

 

充電は時間をかけてゆっくりと

アイドリングストップ用バッテリーは取り扱いもシビアです。

ユーザーが個人的に充電をおこなうことはあまりないとは思いますが、もし仮に充電するのであれば、以下の4つ項目に注意しておこなうようにしましょう。

 

  1. 充電器を使用して定電圧で充電していると、徐々に充電電流が低下してきます。
  2. そのままではしっかり充電しきれないので、定期的に電流値を確認します。
  3. 充電電圧値をあげることで充電電流値があがり、さらに充電することが可能です。
  4. 大切なのがこれを10時間前後~を目安に時間をかけてゆっくりとおこなうことです。

 

アイドリングストップ機能の必要性と疑問

アイドリングストップのバッテリーに関することについてここまで解説してきましたが、最後にアイドリングストップの機能そのものについての疑問点を解説します。

エンジンをかけるときにガソリンを多く使うのは本当?

エンジンをかけるときにガソリンをたくさん使うからアイドリングストップはムダ

このような意見を耳にしたことはありませんか?

この意見は間違いです。

確かにエンジン始動の際、ガソリンはアイドリング状態に比べて多く消費しますが、技術の進歩により燃費に影響ないレベルにまで十分に達しています。

よって、燃費を気にしてアイドリングストップを使わないことのほうがムダと言えます。

 

アイドリングストップは【財布にエコ<環境にエコ】

みなさん、そもそも勘違いしていませんか?

 

アイドリングストップはあなたの財布にエコなことがすべてではないのですよ?

 

もともとはアイドリングストップさせることで【排ガス削減=CO2削減】で、環境にやさしいことが大前提なのです。

よって、バッテリーが高いからアイドリングストップはムダだ!いらない!といった議論はそもそも、別問題だということです。

アイドリングストップは、あくまで環境にエコであることを考えての装備であることを、いま一度理解しましょう。

 

アイドリングストップつきは本当に燃費はよくなるの?

アイドリングストップ機能があることで実際に燃費はよくなるのでしょうか。

ここで、人気のクルマ【トヨタ アルファード】の2.5Lガソリンモデルを例に挙げてみましょう。

 

  • 11.6km/L【アイドリングストップなし】
  • 12.8km/L【アイドリングストップつき】

 

これは、JC08モードのカタログ燃費での数値なので実燃費はこの数値よりも劣りますが、1.2km/Lも燃費に差があります。

 

ヒロ
ヒロ

意外と大きな差だね

特にストップ&ゴーのシチュエーションの多い街中などではアイドリングストップは本領を発揮し、より燃費に差が出るでしょう。

数万km走れば、トータルのアイドリングストップ時間は数時間にもおよびます。

 

ヒロ
ヒロ

どれくらいアイドリングストップしたか。

どれくらい燃料を節約できたか。

今のクルマは車両の液晶モニターなどで確認できるようになっているね。

 

こうしたことからも、アイドリングストップ機能があることで燃費が向上しているのは間違いない事実です。

 

まとめ 【バッテリーが高い?アイドリングストップって必要?燃費は?】

最後にここまでの内容を簡単にまとめましょう。

 

確かにアイドリングストップ用バッテリーは値段が高く、交換スパンも従来型のノーマルバッテリーよりも短いのでバッテリー交換にかかる費用は高くなります。

 

そこで、さきほどのアルファードを例に50,000kmでバッテリーを交換すると仮定して、その時点で燃料代にどれくらいの差が出るのか計算してみました。

※わかりやすく実燃費に近い数値で計算しています。

 

  燃費 使用燃料 燃料代【130円で試算】
アイドリングストップつき 10.0km/L 5,000L 650,000円
アイドリングストップなし 9.0km/L 5,555L 722,150円

 

50,000km走行した時点での燃料代の差額は72,150円です。

もし燃費の差が0.5km/Lしかなくても差額は36,075円で、バッテリーの値段を考慮してもじゅうぶんに元が取れる計算になります。

これは多くのユーザーが毎日長距離を乗るわけではなく、さらにバッテリー交換は平均して3年~が推奨時期とされており、アイドリングストップつき・アイドリングストップなしの違いによるバッテリー交換頻度は確かに短いものの、実際にはそう大きくかわらないことを考慮しています。

※もちろんこれはあくまでひとつの例です。

 

以上のことからアイドリングストップつきのクルマは、以下のようにまとめることができます。

 

  1. 燃費が向上【とくに市街地走行】
  2. バッテリーは高額かつ交換スパンが従来より短い
  3. 実際には財布にエコになることもあるし、そうでないこともある
  4. なにより、財布にエコより環境にエコ】が大前提であることを忘れずに

 

こうしたメリットをふまえ、アイドリングストップは間違いなく必要な装備のひとつといえます。

 

この記事を書いた人

元某国産ディーラー→現在は高級欧州車ディーラーの現役自動車整備士。
合格率3%とも言われるメーカー最上位資格を取得。

整備の技術・知識を競う全国大会にも会社代表で出場するなど、整備士としてやることはやりきってきました。

それらを活かしたカーライフに役立つ知識や、ライフスタイルに関する情報を発信しています。

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