若者の自動車離れが叫ばれて久しいですが、その問題のひとつに『維持費が高い』ということがあります。
でも、「クルマには乗りたい」「高いからお金を少しでも節約したい」
そんなふうに考えるのはごく自然な流れです。
そこで、白羽の矢が立つのが以下の2点です。
- 愛車のメンテナンスにお金をかけない
- 任意保険はあくまで『任意』だから、加入しなくてもいいのでは?
しかし、現役の整備士であるわたしだけでなく、ほとんどの善良な自動車ユーザーはこう忠告するはずです。
- どちらも、ケチるものではない。
- キチンとお金をかけることが自動車ユーザーとしての義務。
この記事での結論を先に言っておくと、【任意保険にはかならず入ってください】
この約束を守れないあなたは、もしもの時に人生すべてを棒に振ります。
自分は大丈夫?なんてことは、絶対にありません。
自動車初心者の方は、しっかりこの記事を読んでから自動車の購入・運転に責任を持つようにしてください。
自賠責保険だけでは不十分な理由
自賠責保険は、車検時・または新車購入時にかならず加入が義務付けられています。
加入していないクルマは車検に合格できませんし、公道を走ることは不可能(法律違反)です。
自動車がこの世にある以上、誰しもが事故を起こすまたは、その被害者となる可能性があります。
なにも悪くない被害者が、自動車という凶器によって被害を被ったのに、泣き寝入りするということはあってはなりません。
そんな場合の被害者救済を目的とした保険が、自賠責保険です。
ただ、自賠責保険の補償する範囲は最低限の最低限、対人にのみ適用されるばかりか上限もあり、決して十分な額とは言えません。
被害者救済のための保険なので、相手のいる事故でその被害相手にのみ適される保険です。
もちろん単独事故による同乗者への被害や、自分自身に対しては一切対象外です。
もし、ガードレールといった公共のものを破損させた場合も自腹となるので、高額な修復費用が請求されることとなるでしょう。
自賠責保険があるから、なにかあったときも最低限大丈夫でしょ!
というのはあまりにも危険すぎる考え方です。
任意保険未加入による恐ろしい現実
任意保険の未加入による事故は、被害者はもちろんのこと加害者側本人とその家族にも、恐ろしい現実を突きつけます。
死亡された方の1日の治療費は、およそ650万円にものぼるという実例もあります。↓↓
自動車やバイクを購入して維持するお金はあるのに、月々数千円~の出費をケチった結果に待ち受けるものは、あまりにも残酷です。
そもそも、【任意】保険という名称が良くないと考える方は少なくないはずです。
任意保険を「自己責任」という都合のよい言葉で、まるで自分が高尚な意見を言っているかのように主張するひとには、自動車に乗る資格はないと言っても過言ではありません。
上のツイートにあるように、まさにただの常識外れのただの自分勝手なワガママです。
一般の良識ある方からすれば、任意保険の未加入者はテ〇リストと同類というのも決して言い過ぎではありません。
任意保険において、多くのユーザーが加入する特約は【対人・対物無制限】と、いうものです。
これは、相手のいる事故、単独事故にせよなにかしらの公共物等(被害者車両含む)を破損させた場合に、保険会社が賠償責任を負ってくれるものですが、その上限額に設定がなく無制限というものです。
人の命や、事故により残った障がいは、本来であれば一生をかけても償いきれるものではありません。
また、物損事故によりなにかを破損させてしまったとき、その多くの場合で自分が思っていたよりも高額な修理になることを、イメージできる人は少ないです。
【ヒト・モノに対する賠償は、最低でも無制限】
そう思っていただいて間違いないでしょう。
ちなみに、この2点について自賠責保険でカバーできるのは以下のとおりです。
- 対人…最高3,000万円/死亡時、最高120万円/ケガ時
- 対物…なし
ハッキリ言って、自賠責保険ではまったくカバーしきれないことがほとんどです。
どれだけ運転に自信があろうが、どれだけこれまで事故と無縁だったとしても、誰しもが事故を起こそうと思って起こしているわけではありません。
あなたが加害者となる可能性が【0%】だなんてあり得ません。
60km/hで走行していて、死角から目の前に子どもが急に飛び出してきたら終わりです。
飛び出してきた方が悪かったとしても、それを押しとおして完全無罪になるほど世の中甘くありません。
何千万にもおよぶ賠償金を、あなたは払うことができますか?
広がる【弁護士費用特約】で無保険ドライバーを追い詰めろ!!
無知や自分勝手なドライバーは、かならず存在します。
そして、彼・彼女らは任意保険に加入していません。
納得はできませんが、任意保険未加入者(無保険)を0にすることは法律で定めない限り不可能です。
じゃあ、被害者は泣き寝入りするのか?
そんなの納得できませんよね。
そこで活躍するのが、【弁護士費用特約】です。
事故の被害者は多くの場合で、その結果に満足できません。
そういった場合に弁護士が介入して、代わりに保険会社や加害者を相手に闘ってくれれば、どれだけ心強いか。
しかし、弁護士を雇うだの裁判を起こすとなると、一体どれだけの費用と労力がかかるのか… 一筋縄ではいかないことは 、安易に想像できます。
【弁護士費用特約】はその点をカバーしてくれる、被害者の味方です。
費用に上限はあるものの、基本的に十分な費用をカバーしています。
そしてそれはもちろん、任意保険未加入(無保険)ドライバー相手の事故で、逃げ得と考える愚か者に対しても発動可能な最終兵器です!!
弁護士費用特約を付帯するドライバーは年々、増えています。
保険会社によっても異なりますが最低でも過半数以上、多いところは7~8割ものドライバーが付帯しています。
もし、任意保険未加入(無保険)で事故を起こしても…
- 払えません!で押しとおす
- 被害者からの電話は着信拒否!!
- ウソの住所教えて逃げ切ればOK
もし、そんなふうに考えたうえで、あえてムダなお金は払いたくないと無保険を貫いているのであれば、時代は【悪】に対して、そんなに甘くない・逃げ切れないということだけは念押しで伝えておきましょう。
まとめ
自動車を運転することは、さまざまな責任が伴います。
- 単なる移動手段
- 趣味(クルマ好き)
そんなカンタンな、言葉で済まされるものではありません。
自分だけでなく子どもから老人、運転のうまいひと苦手なひと…道路は公共物、さまざまなひとが入り乱れています。
予期せぬ事態というものは、誰しもに降りかかる可能性があります。
自動車を買える、ガソリン代を払って乗ることができるのであれば、あなたは一般的な日常生活を送れているということですよね?
自動車保険(任意保険)は、いまやネット完結型のものもあります。
条件によっては自分が思っているよりも安く加入できるかもしれませんよ?
実際に、わたしの妻は新規加入で等級も低いですが、現役の自動車整備士で保険募集人資格も持つわたしが見繕った必要十分な保険の内容で、年間およそ25,000円です。
年間一括払いにするとわずかに割引があるのですが、上記を月々に換算するとたったの約2,000円です。
もちろん、対人対物は無制限です。(車両保険は未加入)
【車両保険って何?という方はコチラ】
任意保険は、自動車を所有する者としての【義務】という認識を持ちましょう。
まだ、任意保険は未加入(無保険)というそこのあなた!
もしくは、保険代を少しでも節約できたらなぁ…と考えているあなたは、一度ネットで簡易見積りで比較してみてはかがでしょう。
自動車保険のネット比較見積りは、クルマ買取価格比較サイトや引っ越し業者比較サイトと違って様々な業者から、「ウチで!」「ウチで!!」の電話が鳴りやまない…なーんて迷惑&恐ろしいことにはならないのでご安心を。
ちなみに、妻のデミオの自動車保険はこの比較サイトを使った結果、SBI損保にしました!!