2020年デビューの新型ハリアーと、そのライバル「マツダ CX-5」ですが、トレンドでもある予防安全装備の違いや差はあるのでしょか?
現役整備士のわたしが、予防安全装備をクルマ購入の優先事項として考えたときに、どちらを購入するべきか具体的に解説します。
主観が入っている部分があることは否定しませんが、新型ハリアーとCX-5を比較したときの…
- 予防安全装備の差を知りたい
- 予防安全装備で判断するとどちらが買いなのか?
といった悩みはおおむね解決できるのでは?と考えています。
買いはCX-5!理由は最上位グレード以外の標準装備の充実度
新型ハリアーは予防安全装備「トヨタ セーフティ センス」が標準装備されます。
一方でCX-5を扱うマツダは、MAZDA2(旧デミオ)のベースグレードからフラッグシップモデルのCX-8やMAZDA6(旧アテンザ)まで、車格の違いで安全装備に差をつけるようなことはせず、すべてにおいて最新の安全装備を標準装備しています。
分かりやすく表で比較してみましょう。
- 〇→標準装備
- △→グレードによっては標準装備、またはオプション装備
- ×→装備なし
※一部、不確かな項目もあります。確実に分かり次第、修正します。
また、間違いなどございましたらご連絡いただけると嬉しいです。
安全装備 | ハリアー | CX-5 |
自動ブレーキ(前方・夜間歩行者検知) | 〇 | 〇 |
AT誤発進抑制制御(前進時) インテリジェントクリアランスソナー |
〇 | 〇 |
先進ライト(自動ハイビーム切替) | 〇 | 〇 |
車線逸脱警報システム | 〇 | 〇 |
レーンキープ(トレーシング)アシスト | 〇 | △ |
自動ブレーキ(後方) | 〇 | 〇 |
AT誤発進抑制制御(後退時) | 〇? | 〇 |
ブラインドスポットモニタ | △ | 〇 |
リヤクロストラフィック(オートブレーキ)アラート | △ | 〇 |
レーダークルーズコントロール(全車速追従型) | 〇 | 〇 |
リヤパーキングセンサー(センター・コーナー) | 〇? | 〇 |
フロントパーキングセンサー(センター・コーナー) | △? | △ |
ドライバーアテンションアラート | × | 〇 |
ヘッドアップディスプレイ | △ | △ |
360°ビューモニタ(パノラミックビューモニタ) | △ | △ |
交通標識認識システム(ロードサインアシスト) | 〇 | △ |
先行車発進アラーム | 〇 | × |
それぞれのクルマにしかない装備2つ
引用元:https://toyota.jp/safety/scene/
ハリアーにあってCX-5に無い機能は、「先行車発進アラーム」です。
信号待ちなどで前の車が発進しているのに気づかずに、自車が停車したままでいると警告音とワーニングメッセージでお知らせします。
引用元:https://www.mazda.co.jp/
逆に、CX-5にあってハリアーに無い装備が「ドライバーアテンションアラート」です。
高速道路などにおいて、継続して一定速度以上で走行した場合に、走行パターンやふらつき状態から、警報音とワーニングメッセージで、休憩の必要をドライバーにお知らせします。
ハリアーは最上位グレードで差別化、CX-5は中間グレードから充実
引用元:https://toyota.jp/
ハリアーはベース・中間・上位グレードのうち、【Z“Leather Package”)、【Z】の最上位グレードにしか標準装備されていない安全装備が多いです。
- ブラインドスポットモニタ
- リヤクロストラフィックオートブレーキ
- ヘッドアップディスプレイ
- パノラミックビューモニタ(Z専用オプション)
一方で、CX-5は「PROACTIVE」と呼ばれる中間グレード以上で、上記の安全装備はすべて手に入ります。
(パノラマビューモニタ=360°ビューモニタはオプションで装着可)
ハリアーは全グレードでステアリングアシスト機能が標準装備される
引用元:https://toyota.jp/safety/scene/
ハリアーはベースグレードにあたる「S」でも、【レーンキープ(トレーシング)アシスト】が使えるのがgoodです。
これは、認識した車線から逸脱しそうになるとステアリング操作の一部を支援してくれます。
慣れないと違和感があるかもしれませんが、慣れると疲労の軽減にも一役買ってくれる安全機能です。
特に注意力が散漫になりやすい高速道路での長時間の運転や、夜間の運転時にはぜひ使いたい機能です。
CX-5のベースグレード「XD」「20S」「25S」は、車線逸脱警報システムは装備されますが、これはあくまで走行車線から逸れそうになった時に、警告音やステアリング振動などでお知らせするにとどまります。
もちろん中間グレード以上には、ステアリングアシスト機能が備わりますが、この点は全グレード標準装備のハリアーに軍配が上がります。
ハリアーに全グレード標準装備されない予防安全装備2つをピックアップ
ハリアーが上位グレード【Z“Leather Package”)【Z】以外に標準装備されない予防安全装備から以下の2つをピックアップして深掘りしましょう。
-
ブラインドスポットモニタリング【BSM】
-
リヤクロストラフィック(アラートorオートブレーキ)【RCTA】
共通の部品を一部で使用していることから、ハリアーではセットでのオプション装備となっています。
後側方の安全支援の部分が、CX-5と比較して劣っている部分です。(全グレード標準で装備か否かという面において)
具体的に、どのような予防安全支援機能なのか解説します。
①ブラインドスポットモニタリング【BSM】
引用元:https://toyota.jp/safety/scene/
走行中に斜め後方の死角となる部分、つまり隣の車線の後側方にいるクルマをレーダーで検知して、その対象側のドアミラー内のインジケーターランプを点灯させて存在をお知らせする安全装備のことを、ブラインドスポットモニタリング(通称 BSM)と言います。
また、後側方に走行車両がいるときに車線変更しようとすると、ドアミラー内のインジケータランプが点滅するのと合わせて、警告音で危険をお知らせします。
わたし自身の愛車にも標準装備されているBSMですが、非常に満足度の高い装備です。
自分が思っている以上に、隣の車線で自分の少し後ろを走っているクルマって、死角になって見えないものです。
その存在を知らせてくれるのは、本当にありがたいです。
あって困らない、あるならあるにこしてことない装備です。
特に交通量の多い幹線道路や、都会の車線数の多い道を走るときには重宝します
この装備でヒヤリとした思いを回避できたことも実際にあります♪
②リヤクロストラフィック(アラートorオートブレーキ)【RCTA】
引用元:https://www.mazda.co.jp/cars/cx-5
駐車場などでバックで出る際って、確実に通路側・道路側で走ってくる車両って見えないですよね。
これ、ほんとうに危険なシチュエーションのひとつです。
そんな場面で活躍するのが「リヤクロストラフィックオートブレーキ」(トヨタ)、または「リヤクロストラフィックアラート」(マツダ)です。
センサーにより自車に接近するクルマを検知し、BSMと同じ場所のドアミラー内のインジケーターを点滅&警告音によってドライバーにお知らせします。
これも本当に重宝します!!
特にコンビニなどだと前から駐車場にそのまま駐車することが多いと思います。
コンビニの駐車場って狭い場所だと死角部分が多いし、逆に広い駐車場だと道路から入ってきたクルマや出て行くクルマが、後方を結構な勢いで走り去っていきます。
もちろん、クルマだけではなく人が歩いているかもしれません。
それはお年寄りや小さい子どもであることもあります。
実際にコンビニ駐車場での事故は非常に多く、大手保険サイトやニュースサイトでも、その危険性を喚起しています。
「リヤクロストラフィックオートブレーキ」(トヨタ)、または「リヤクロストラフィックアラート」(マツダ)は、向かって歩いてくる人や自転車といった、動いて近づいてくるものに対してセンサーが反応します。
その精度は信頼性も高いので、あなたにとってのさらなる安全運転に大きく貢献してくれます。
必要な状況や条件に合致すると、後退時自動ブレーキが作動することもあります。
【現役整備士の購入アドバイス】とまとめ
ここまで、サッと新型ハリアーとCX-5の予防安全装備の差について深掘り&解説してきました。
ここから言えることは以下の2点です。
- 最上位グレード購入検討であれば、どちらでもOK
- 中間・ベースグレード購入検討であればCX-5をオススメ
どちらも優秀な安全装備を備えていることに違いないので、基本的に全部盛りとなる最上位グレードであれば、そこまで深く安全装備の優劣を気にする必要はありません。
一方で、危険度・ヒヤリハットの頻度から考えると、全グレードで後側方に対する予防安全装備を標準装備しているCX-5のアドバンテージは大きいです。
よって、特に中間・ベースグレード同士で比較したときの安全装備の魅力度は、CX-5が上と考えます。
クルマの装備に対する考え方は人それぞれ異なりますが、この記事があなたのクルマ選びの参考になれば幸いです♪
ちなみにほかにもCX-5やハリアーに関する記事を書いていますので、お時間のある方はどうぞ~
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CX-5の人気色・ボディカラーランキング【2020年版】現役整備士が徹底解説
CX-5【KE型】の下取り・買取価格相場は?プロの整備士が徹底解説!
CX-30・CX-3・CX-5のサイズ比較【一目で分かる解説記事】
【段差解消!】CX-5の車中泊を快適にする方法5つを徹底比較(保存版)KE/KF型
新型ハリアーのボディカラーランキング!人気色はやっぱり黒?現役整備士が徹底解説|2020年
また、クルマの購入に際して下取り・査定価格に納得していますか?
特に高年式のクルマは、お店によってかなり査定額に差が出てきます。
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使い方やメリット・デメリットもくわしく解説しているのでこちらもお時間のある方は、記事に目を通していただくだけでもよいとおもうので、ぜひ一度ご覧ください♪
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